2019-20シーズンも始まって、久方ぶりにインテルもまぁまぁ好調なスタートを切ったんで割と例年よりも機嫌よく試合を観れていたりしますが、21世紀2度目のディケイドの最後のシーズンでもあるんで、ありがちではありますが直近10年間のベスト11を組んでみましたよ。
但しタイトルにもある通りクリロナとメッシを含めると自動的に2枠埋まっちゃって面白くないんで、この2人は外して考えてみました。もっと言うとクリロナがいるチームにクリロナなしで勝てるチーム、というのも選考基準にしました。
【監督】アントニオ・コンテ
誰もが10 年代最高の監督はグアルディオラだと考えてると思うんですけど、実際その通りだと思います。10年代初頭に唯一グアルディオラに対抗できる存在だったのはモウリーニョだと思うんですけど、彼のピークはやっぱり00年代だったと思うんですよね。10年代になって台頭してきたクロップとかコンテとかはグアルディオラを踏まえて独自の路線を打ち出してて面白いですね。
クロップはグアルディオラからポゼッションという要素を削ってハイプレスをポジショナルプレーのなかで再整理した感じで、守備戦術ではグアルディオラをさらに過激にしつつ攻撃面ではダイレクト志向。
コンテも似てるんだけど、よりポジショナルな面が強調されていて、攻撃面ではアメフトやバスケのような緻密なパターン戦術をサッカーに組み入れようとしてますね。多分コンテはサッカー以外のボール競技をかなり研究してるんじゃないかと思う。そういう意味で、クロップよりさらに未来を志向していて、かつ近い将来グアルディオラと対抗し得るという観点で、また単にインテルの監督だからという贔屓も含めてコンテを監督にしたいと思います。で、監督がコンテなのでシステムは3-5-2です。
【GK】ジャンルイジ・ブッフォン
【中央CB】レオナルド・ボヌッチ
【左CB】ジョルジュ・キエッリーニ
【右CB】アンドレア・バルザーリ
見ての通り、ユヴェントスとイタリア代表のディフェンスそのまんまですね。というか、クリロナに対抗するとしたらこのディフェンスユニットしかあり得ないでしょ。恐らくサッカー史上でも屈指のディフェンスラインだと思います。
メッシ以降、いわゆるハーフゾーンに入ってくる選手をどうやって潰すかっていうのが守備戦術の最大の命題だったと思うんです。外から入ってくるのにサイドバックがついてくとその大外を使われるし、センターバックが前に出るとその裏を使われるしで。
この3人のユニットはハーフゾーン潰しのスペシャリストで、3人の内誰かが前に出ても残りの2人がカバーリングして、大外は下がってきたウィングバックが捕まえるっていう守備のメカニズムが機能美に溢れていました。
右からバルザーリ、ボヌッチ、キエッリーニという並びなんですけど、中央のボヌッチはロングパスが抜群に上手くて、ここから高い位置に張り出したウイングバックに一気にフィードして中盤飛ばす組み立ても非常に洗練されていましたね。守備だけでなくビルドアップの面でもモダンなユニットでした。
【アンカー】セルヒオ・ブスケツ
アンカーはブスケツにしてみました。ピャニッチと迷ったんですけど、背後のボヌッチが組み立てに優れるのとクロースもいるので、このポジションにはピルロみたいなレジスタタイプよりもブスケツみたいな球の出し入れの上手いアンカータイプがいいかなと。脇を固めるのはモドリッチとクロップのレアルコンビで、まぁこの3人はあんまり説明不要かなと思います。アンカーのブロゾビッチ、インサイドのラキティッチなんかも考えたんですけど、やっぱりレアルの2人に比べるとややインパクトに欠けるかなと。
【右ウイングバック】ダニ・アウベス
【左ウイングバック】マルセロ
セレソンの2人ですね。コンテの戦術のウイングバックは規格外というか、守備のときは3バックの脇まで戻って、攻撃のときは2トップの横まででてウイングをやるっていう、ちょっと常識外れの仕事をこなさなきゃいけないんで、元から常識外れのこの2人がいいかなと。
【FW】ルイス・スアレス
【FW】エディソン・カバーニ
コンテのサッカーって両サイドにウイング(バック)が張り出して4トップに近い形にして、そこに中盤飛ばして最終ラインから長いフィードを当てて、それを拾ったところからダイレクトにゴール前まで行くっていう極端にダイレクト志向なんで、2トップは球際強くて単独でもドンドン勝負に行くタイプでないと務まらないなと。その点この2人はウルグアイ人なんで元から2トップだけで点取に行くサッカーに慣れてるし、個人個人の能力も桁違いに高い。
以上、まとめると
【GK】
【DF】
ジョルジュ・キエッリーニ
【MF】
ダニ・アウベス
マルセロ
【FW】
ネルソン・カバーニ