勝つときは汚く 負けるときは美しく

ふと気がつくといつも似たような話をしているので書き留めておきます

要するに弱者の戦略

杉山氏が森保ジャパンに異議。日本サッカーのガラパゴス化が進む

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180725-00010000-sportiva-socc

 

 お馴染み杉山茂樹。森保がどういう監督か、Jリーグみてないから知らないんだけど、オシムー岡田ー(アギーレ)ーハリルー西野と朧げながら繋がったのは、日本のサッカーって3バックか4バックか、攻撃的か守備的か、ポゼッションかカウンターか、そのどれでも要するに勝てなくて、出来るだけスカウティングして分析して試合ごとに緻密なゲームプランを立てて、選手は頑張ってそれを忠実に実行して、それで始めて列強とそこそこ勝負になるということだと思うんです。

 

 これが日本のサッカーですみたいなのは通用しなくて、正解は日本のサッカーは相手によって変わる、相手の弱点を研究して徹底的にそこを突くということなんじゃないかというのがロシアで西野さんが示したことで、これは案外ハリルやオシム、岡田さんと同じ路線だったと。西野さんはリアリストだから、ワ杯でガンバみたいなサッカーしないわけですよ。相手を研究して相手の良さを消して、ピッチに送る選手の武器を一点突破で勝ちに繋げる、そのためにスタッフは物凄く知恵を絞り、選手はそれを忠実にやり遂げる、それが日本のサッカーだと。そのために必要な自己犠牲や技術はある、それが日本らしさなんじゃないかと。

 

 西野さんの「なにが足りなかったんでしょうね」も技術や戦術というよりも、やはり狙いはかなり当たってて選手もそれを忠実に遂行してたにも関わらず勝てなかったということなんだろうなと。やはり西野さんに足りなかったのは時間で、なんとかスカウティングして分析してゲームプランは作った、招集した選手もそれを理解してやってくれそうな選手だけ、でもゲームプランというのは結局個人のもっている技術戦術から組み立てるしかないから、時間的にプランBプランCを用意するリソースも、その骨格になる組織作りもできなかった。あくまで間に合うもののなかから最善というのがロシア大会の日本だったなと。時間があればできたからどうかはまた別の問題。

 

 だから継続性が必要なのは裏方のスタッフやテクノロジーも含めた日本代表全体のパッケージで、日本のサッカーというのは3バックか4バックか、守備的か攻撃的かではなくて、どれでもあり得るということなんだと思うんです。森保がどういうスタイルかより、そのパッケージを運用できるか、なんとなく五輪も兼ねるということで、そこは意図にある気はするけど。

 

 杉山茂樹はある種の原理主義者なんで競技として現れるスタイルのところでの連続性を問題にしてるけど、そういう議論自体、今回の日本代表によって過去のものになったと思うんですけど、どうですかね。原理主義っていうのは強者の贅沢で、弱者というのは勝てるならなんでもやるべきだと思うんです。日本人はこういうの敗北主義として嫌うからそういわないのか、単に説明できないだけなのか、そこの連続性を問題にしていないのか、そこはこれからみてみないとわからないなと。